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読書会よろず小屋2018年5月例会の報告(5月26日:苅部直『「維新革命」への道』新潮選書)

 読書会よろず小屋5月の例会は、2018年5月26日(土)にルノアール大久保店マイスペース会議室で行なわれました。今回は12名の方々が出席され、活発に意見交換しました。

 今回のテキストは、苅部直『「維新革命」への道』(新潮選書)。



 重厚なレジュメと充実した資料集に基づいて本書の概要紹介と問題提起があり、それに基づいて討論をしました。論点の一部を以下に抜粋してみます。

  • 「『民衆不在』の罠」(苅部)というが、実際のところ民衆の意識はどれほど知識人の動きと同期していたのか。
    →苅部さんの議論においても、知識人の動きと庶民の動きとの方向性のずれを意識しているように見える部分がある。
    →柳田のいう祖霊信仰がせいぜい19世紀までしか遡れないという研究もあり、民衆の意識を固定的にとらえすぎるのも危険。
  • 「『和魂洋才』の罠」(苅部)の説明がややわかりにくい。
    →和魂の反対物はかつては唐才であり、後者は政治力を意味していたという。
  • 富永仲基はなぜボルテールか?
    →ボルテールになぞらえたのは加藤周一で、体制批判者としての彼を高く評価したがゆえ。
    →ボルテールの「教権」批判と富永の儒教批判をどの程度対応させられるか。
    →儒教の日中比較は重要かも(中体西用vs和魂洋才、など)。
  • 明治維新は革命か?
    →「産業革命」が今や革命と呼ばれないように明治維新も革命とはいえないのでは。
    →「ロングレボリューション」というがあまりに「ロング」であれば「レボリューション」とはいいづらく、単に社会変動と呼ぶべきでは。
  • 儒教は合理主義的なのか?
    →「怪力乱神を語らず」という意味での合理主義ではないか。
    →むしろ合理主義の複数のバージョンを考えるべきでは?
    →資本主義との関係でいえば、商業と馴染みのよい合理主義が資本主義を生み出すとは必ずしもいえないところがおもしろい(例、イスラム教)。
    →アリストテレスとの対比はどうか?
    →反商業主義の普遍性
    →商業は共同体の外部からくるものだから。

関連文献
 レポーターが報告の中で何度か言及されていた本です。



 次回例会は、6月23日(土)18時より、ルノアール大久保店マイスペース会議室で行ないます。ご案内はこちら
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