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読書会よろず小屋12月例会の報告(12月17日:佐藤博志・岡本智周『「ゆとり」批判はどうつくられたのか』太郎次郎社エディタス)

 読書会よろず小屋12月の例会は、12月17日(土)にルノアール大久保店マイスペース会議室で行なわれました。今回は10名の方々が参加され、にぎやかに意見交換をしました。

 今回のテキストは、佐藤博志・岡本智周『「ゆとり」批判はどうつくられたのか』(太郎次郎社エディタス)。



 レポーターから本書の要約紹介および各種資料とともに以下の論点の提示があり、その後自由に意見交換を行いました。

  1. キー・コンピテンシーという考え方はどこまで有効か。
  2. 「ゆとり教育」はほんとうに相互扶助・寛容を育成するか。
  3. 若者行動への批判はどの程度妥当か。
  4. グローバル化への対応は誰にとってどの程度、どのような内容が必要なものなのか。
  5. 「世代フリー」は当為か現実か。

 論点をいくつか抜粋してみます。

  • 総合的学習の時間は実際のところどのように運用されているか。
     →進路研究や修学旅行の事前学習など。いくつかの活動は振替可能とされている。
  • (新しい教え方について教員に求められる力量の話から)教員の免許更新講習について。
     →自腹はおかしい、ほんとうに効果があるのか、他の専門職にはないのになぜ学校教員だけ
  • 苅谷剛彦さんのような発見は、他の先進社会でもみられるのか。
     →バジル・バーンステイン、ピエール・ブルデューやポール・ウィリスのように、家庭の文化資本の重要性を説く仕事はある。
     →日本ではむしろ階層間の文化環境の違いが見出されにくいとされてきた歴史がある。
     →その上で、階層と学力との関係性は他の社会でも広く見られるであろう。
  • テレビの教養番組の影響もあるのでは。
  • 最新のPISAでは三つの項目のうち、読解力のみ低下。他の二つは向上したのに。
     →朝読などで児童生徒の読書時間は増えている。新井紀子さんは、朝読はラノベや児童文学に偏り、読解力の向上には寄与していないのではないかとコメント。
     →文科省は、今回のテストからコンピュータ入力形式になり、児童生徒が不慣れであったためではないかとコメント。
  • 町調べの授業と分数の授業の事例紹介。
     →経験主義的教育の先行きは厳しいかも。
  • 算数・数学で「わかる」というのはどういうことか。
     →円の面積の公式は大学レベルでないときちんと「わから」ないはず。
     →英語が「わかる」には例文暗記が最短距離。
  • 社会科は暗記科目とされるが、副読本がおもしろかった。

関連文献
 ゆとり教育への代表的な批判。調査のデータをもとにした実証的な分析がなされているので、今回のテキストと一緒に読むとおもしろそう。



 次回例会は、1月28日(土)18時より、ルノアール大久保店マイスペース会議室で行ないます。ご案内はこちら
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