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読書会よろず小屋8月例会の報告(8月26日:中島岳志・島薗進『愛国と信仰の構造』集英社新書)

 読書会よろず小屋8月の例会は、8月26日(土)にルノアール大久保店マイスペース会議室で行なわれました。今回は初参加の方も含めて11名の方々が参加され、にぎやかに議論をしました。

 今回のテキストは、中島岳志さん・島薗進さんの『愛国と信仰の構造』(集英社新書)。



またサブテキストとして中島岳志さんの『血盟団事件』(文春文庫)が用いられました。



 報告者からまずレジュメに基づいてテキスト、サブテキストの概要が紹介されました。その上で、与那覇潤さんの中国化論を補助線として、テキストの著者あるいは自分たちが避けたいと思っているのは中国化や再江戸化のどのような部分であるのかを考えるべきでないかとの考察が提起されました。

 与那覇潤さんの『中国化する日本』を取り上げた回についてはこちらをご覧下さい

 その後、報告を受けて自由に意見交換を行いました。以下に論点の一部を抜粋します。

  • 参加者のお一人から日本への評価についての国際調査の結果が資料として配布されました。
  • 社会的紐帯の不足を補填するリソースとしてのナショナリズムという観点からいえば、自由民権運動もそうらしい(松沢裕作『自由民権運動』岩波新書)。
    →本書では国権と民権とのある局面での一致について論じられている
  • 国家神道の強さの原因はなぜ?
    →教育勅語の力はそれほど強かったのか?つよかったとしたら、それはなぜ?
    →教育勅語の機能については島薗さんが『国家神道と日本人』(岩波新書)の中で論じている。生活習慣を規律する道徳として受け入れられたようだ。
  • 天皇の祭祀はわりとあたらしい→明治期に整備された
  • 廃仏毀釈の影響などについては?
  • 個人の砂粒化について明治期と今とを重ね合わせているが、明治の頃に煩悶したのは一部のインテリのみではなかったか。
  • 島薗さんの議論の前提には、人間にとっての宗教の必然性があるように思われる。
  • 保守主義にもふたつある。ハイエク的な新自由主義的なものともっと伝統的なものに照準する社会的保守と。
  • 葬式を大事にすることがそれほどだいじか?家の永続を前提にすればそうかもしれないが
    →ソーシャルキャピタルとしてはたしかに重要かも。
  • 超越的なものへの依拠とナショナリズムとの関係をもう少し踏み込んで考えたい。
  • 多元論では駄目な理由がわからない。多一論は多元論よりも優れているといえるか?
    →そもそも「思想としてのアジア」を実体的に切り出せるのか。
    →竹内好の「方法としてのアジア」という禁欲は今もなお重要なのではないか。

関連文献
 今回は議論の中でさまざまな文献があがりました。一部を紹介します。







 次回例会は、9月17日(土)18時より、ルノアール大久保店マイスペース会議室で行ないます。ご案内はこちら
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