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読書会よろず小屋10月例会の報告(10月31日:カール・シュミット『現代議会主義の精神史的状況』岩波文庫)

 読書会よろず小屋10月の例会は、10月31日(土)にルノアール大久保店マイスペース会議室で行なわれました。11名(二次会では12名)の方々が参加され活発に意見交換しました。

 今回のテキストは、カール・シュミット『現代議会主義の精神史的状況』岩波文庫。



レポーターからレジュメにもとづいた説明があり、それをふまえて議論をしました。論点をいくつか抜粋します。

  • 議会主義の危機は、公開討論の危機ということか。ほんとうにそこが重要なのか。
    →宗教的な自由とテロの問題をこの文脈でどう考えるか。
    →報道の自由はここと結びついているのではないか。
  • 自由主義と民主主義との違いが重要。
    →この件、高校までの教科の中で説明を受けたりするものだろうか。
    →政治学においては基本的な見方ではないか(高校の倫理や政経ではどうか?)。
  • 民主主義とナショナリズムは相性がよい。
    →安保法案に反対する国会前のデモが「市民」を名乗るか、「国民」を名乗るかで議論になったのもこの点と関係。
  • 自由主義と民主主義との対立の可能性
    →社会運動の中でもこの点が緊張の種として潜在していそう。
    →社会運動において参照される知のありかが問題かも。
    →→大学は今でも知のセンターなのか
  • カトリシズムとの関係をどうみるべきか
    →シュミットは破門されている?
  • 独裁の可能性の問題
    →大衆民主主義が独裁を帰結する可能性を考慮すべき?
  • 選挙と世論の動きとではサイクルが違う。これが政治を難しくしているように感じる。
    →そもそも現在の選挙の間隔は適切なのか?
    →ガッチャマンの最新作(映画)
    →→人びとの好みをリアルタイムで反映するシステム:投票を一任する人びとの登場により独裁を帰結。
    →これは佐藤卓巳の世論(社会的な情動)と輿論(熟議を経て構成された社会的意見)との区別を思い出させる
  • 民主主義が「等しいものを等しく」という同質性を前提にしているという指摘は重要だと思う。
    →日本の難民認定:なんでこんなに厳しいの?:同質性の維持管理?
    →蕨市のクルド人コミュニティの話
  • 「等しいものを等しく」という原則の弱化:日本の社会保障の現状
    →安楽死、延命措置について
    →残酷な治療は停止すべき?
    →これらは社会保障をできるだけ多くの人に高水準で保障するという観点から議論されるべきものか?

 現在の社会状況について振り返らざるを得ない内容のテキストでした。ただ、二次会では「テキストそのものについての議論が少なかった」との声もあり、機会があればまた内容に即した議論をしてみたいところです。

関連文献
 以前の例会でとりあげたテキスト。シュミットの人生や彼とケルゼンとのかかわりあいなどについて知ることができます。

長尾龍一『リヴァイアサン』講談社学術文庫


 次回例会は、11月21日(土)18時30分より、ルノアール大久保店マイスペース会議室で行ないます。ご案内はこちら
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