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読書会よろず小屋7月例会の報告:小林康夫・大澤真幸『「知の技法」入門』

  読書会よろず小屋7月の例会は、7月25日(土)にルノアール大久保店マイスペース会議室で行なわれました。猛暑の中、8名の方々が参加されにぎやかに議論をしました。

 今回のテキストは小林康夫・大澤真幸『「知の技法」入門』河出書房新社。



 報告者から本書の概要の紹介と、論点の提示があり、それをもとに議論をしました。以下は議論内容の抜粋です。

  • そもそもこの本を読む人は最初から人文書を読んでいるのでは。むしろ人文書を読まないような人にどうやってこれを伝えるかが問題。
  • 『知の技法』のインパクトは、発売当時どのようなものだったのか。
     →当時、教養離れが話題になっていた。
     →「知」は、arsの意味で「技法」であるという観点の提示。
  • そもそも読書とはどんな経験・営みなのか、どんな経験・営みであるべきなのか。
     →小学校から先生方がずっと苦労している問題。
     →紋切り型の解答が続出する小論文。
     →ノウハウと物語。有用性と娯楽。
     →フランスでは名文を丸暗記する教育が今も行なわれており、これが教養の基礎をなす。
     →フランスのバカロレア試験の哲学の問題は、日本の小論文とは全く違う。
  • 大学で人文系が冷遇され始めているのは、貴族制から武士の社会への変化みたいなものか。
     →読書から情報摂取へ。知のあり方はすでにシフトチェンジしている。
     →安倍政権とその支持者は、自分たちが知的だと信じている。その意味では、反知性主義という批判は無効。
  • グローバリゼーションにともなう、数値による一元的評価の跋扈。
  • 電子書籍の可能性
     →難読症にとっての福音となるかもしれない電子書籍。
     →「読む」という身体的な営みと紙の本の結合。
  • 「全集」という教養の形。
     →例えば、世界文学全集。それがなくなったときにどのように人文書に入っていくのか?
     →世界の外を感じられることが重要で、そのためには系譜学や歴史学が必要。

関連文献
 議論の中でも触れられた、今回のテキストの「本歌」にあたるもの。

小林康夫 ・船曳建夫・編集、1994年、『知の技法: 東京大学教養学部「基礎演習」テキスト』


 次回例会は、8月29日(土)18時より、ルノアール大久保店マイスペース会議室で行ないます。ご案内はこちら
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