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読書会よろず小屋4月例会の報告:伊藤計劃『虐殺器官』

 読書会よろず小屋4月の例会は、4月25日(土)にルノアール大久保店マイスペース会議室で行なわれました。8名の方々が参加され、にぎやかに議論をしました。

 今回のテキストは伊藤計劃さんの『虐殺器官』(ハヤカワ文庫)。

 今回は連絡広報担当が遅刻しての参加となったため、参加者のお一人Dさんのメモを元にして、例会での議論のいくつかをご紹介します。

  • スロースタートな作品だった。出版当初はSF界隈での評価のみ。一般的なポピュラリティは得ていなかったように思う。
  • 小松左京賞を落とされている。もっと近い世代の人に評価されたのでは。
  • 「虐殺の文法」の説明が不足している。
  • ラストで主人公が食料をため込んで引きこもっているのはどう評価するのか。
  • 主人公が薬物、カウンセリング等の処置を受けているせいか、周りを突き放して見ている。→ラストの主人公の行動はそのためかもしれない。
  • 本作では一人の人物が虐殺の文法を独占しているが、現実のPR等を考えるとそれほど特別なものではないのではないか。
  • 人はどこまで殺していいのか。動物は、魚はどうか。豚を飼っている人は豚肉を食べるか。
  • 虐殺についてこの小説では進化論的な説明がなされているが、経済学的な説明等他の説明と比べてどうか。現代においては、どのような説明方法に人気があるだろうか。
  • 様々な思想の断片等のギミックの積み重ねが作品の重要な要素となっている。ただし、それらに詳しい読者にとっては鼻白むものかもしれない。
  • 人工筋肉がヴィクトリア湖でつくられていることにショックを受けるシーンがあるが、今でも精肉は大量生産されているので、それほど驚くべきものか。
  • 作品の構造は古典的な宝探し。
  • 5年ぶりに読み直して、ジョン・ポールらの「虐殺」の動機についてすっかり記憶が書き換えられているのに気づいて驚いた。

関連文献
同じ作者の『ハーモニー』。『屍者の帝国』も合わせて、みなアニメ化されるそうです。

 次回例会は、5月16日(土)18時より、ルノアール大久保店マイスペース会議室で行ないます。ご案内はこちら
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