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読書会よろず小屋5月例会のお知らせ(5月16日:安西信一『ももクロの美学』廣済堂新書)

 読書会よろず小屋5月の例会を下記のように行ないます。ぜひご参加ください。

日時:5月16日(土)18時から21時
場所:ルノアール大久保店マイスペース会議室
テキスト:安西信一『ももクロの美学 <わけのわからなさ>の秘密』廣済堂新書
サブテキスト:以下のBabymetalのYoutube動画(youtubeで曲名検索すると出てきます)
 「ギミチョコ」
 「アカツキ」
 「メギツネ」
 「イジメ・ダメ・ゼッタイ」
 (Sonisphereというメタルフェスの公式映像)等。
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読書会よろず小屋ではどんな本を読んできたの?(1998年)

 次回例会のお知らせはこちら

 今回は1998年に取り上げた本の紹介です。最近取り上げた本についてはこちらを、他の過去の記録に関心のある方はこちらをどうぞ。

1998年1月

正負のユートピア―人類の未来に関する一考察 (21世紀問題群ブックス (24))正負のユートピア―人類の未来に関する一考察 (21世紀問題群ブックス (24))
(1996/11/26)
松田 卓也

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1998年2月

時代の気分・世代の気分―「私がえり」の時代に (NHKブックス)時代の気分・世代の気分―「私がえり」の時代に (NHKブックス)
(1997/11)
サントリー不易流行研究所

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1998年4月〜6月 参加者の私訳・試訳でアラン・ルノーの『個人──主体の哲学に関する諸考察』(RENAUT Alain, L'individu. Reflexions sur la philosophie du sujet, Hatier, Paris, 1995.)を読みました。

1998年7月

「自己責任」とは何か (講談社現代新書)「自己責任」とは何か (講談社現代新書)
(1998/05)
桜井 哲夫

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1998年8月

経済学の終わり―「豊かさ」のあとに来るもの (PHP新書)経済学の終わり―「豊かさ」のあとに来るもの (PHP新書)
(1997/10)
飯田 経夫

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1998年9月 テキストなしの自由報告。

1998年10月

遺伝子で診断する (PHP新書)遺伝子で診断する (PHP新書)
(1996/11)
中村 祐輔

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サブテキスト:『日経サイエンス』1998、特集「心のミステリー」第15章「犯罪要因を探せ」

1998年12月

超常現象をなぜ信じるのか―思い込みを生む「体験」のあやうさ (ブルーバックス)超常現象をなぜ信じるのか―思い込みを生む「体験」のあやうさ (ブルーバックス)
(1998/09/18)
菊池 聡

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読書会よろず小屋3月例会の報告:吉川満浩『理不尽な進化』

 読書会よろず小屋3月の例会は、3月28日(土)にルノアール大久保店マイスペース会議室で行なわれました。13名もの方々が参加され、にぎやかに議論をしました。

 今回のテキストは吉川満浩『理不尽な進化』(朝日出版社)

理不尽な進化: 遺伝子と運のあいだ理不尽な進化: 遺伝子と運のあいだ
(2014/10/25)
吉川 浩満

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 レポーターから丁寧なレジュメに基づいた要約の説明があり、それをもとに議論をしました。以下に、論点を紹介します(議論が多岐にわたり、書き留めきれなかった論点が多々あるので以下のものはごく一部です)。

  • そもそも「優勝劣敗」の枠で考えてしまいたくなるのはなぜだろう。
     →環境に適応して、遺伝子をより多く複製していくことを「優秀」と呼ぶならば、より多様な環境に適応できるメタ的な優秀さという視点があってもいいはず。
     →実際、変化する能力や、柔軟さは、近年の「優秀」さのひとつのテンプレートになっているのではないか。
     →メタ的な優秀さを、繁栄期間の長さに翻訳すると、例えば、細菌類は非常に優秀ということになるが、どうか。
  • 獲得形質が遺伝しない、という話はどこまで常識か。
     →実は、教科書で習っていない人(生物を選択しなかった人?)も多いのでは。
     →世界史(の中の文化史の部分)で習う?
     →獲得形質の遺伝と解釈できる例外的な事例も実は報告されているのではないか。
     →全体的に進化に関わる用語や概念はどこまで常識と言っていいのか、また常識と科学的な知見との距離はどの程度になっているのか、気になる。
  • ライプニッツの完全な世界に関する議論は、より悪いものを仮定した上での、それよりはましなのは神のおかげ、という話。
  • 説明と理解の部分は、なかなか飲み込みにくい。
     →とてもおもしろいと同時にとても咀嚼しにくい。
     →「理解」の中に、物語化する営みと物語化に抗する(その限りで)トラウマ的な出来事への対応という二つの異質な要素がどちらも含まれてしまっているように思う。
     →「理解」が「説明」に対する残余カテゴリーになってしまっている気がする。
     →ここの飲み込みにくさが「理不尽さ」という言葉をどのように受け止めればよいのか、いくぶんの躊躇を生むように感じる。
  • 唯物史観は理解か説明か?
     →歴史叙述の哲学の中では、説明は論理実証主義、理解は物語叙述と振り分けられていたりした。
     →ダントの歴史叙述=物語論は、唯物史観(マルクス主義的歴史観)への批判として提起されていたはず。
     →だが唯物史観を世界観として受け止める態度のもとでは、それはある種の「理解」としても機能しそう。

関連文献
 1993年12月の例会で取り上げたテキスト。リチャード・ドーキンスの「正しさ」を徹底させることで、意外な方向へと(ある意味ではドーキンスを超えて)議論を展開させていくあたり、今回のテキストにも通じるところがあるような気がします。

自我の起原 (定本 真木悠介著作集 第3巻)自我の起原 (定本 真木悠介著作集 第3巻)
(2012/12/12)
真木 悠介

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 もうひとつ。真木悠介(見田宗介)さんと大澤真幸さんとの対談。『自我の起原』をめぐる対談も収録されていて、今読んでもおもしろいです。

二千年紀の社会と思想 (atプラス叢書01)二千年紀の社会と思想 (atプラス叢書01)
(2012/04/12)
見田宗介、大澤真幸 他

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 次回例会は、4月25日(土)18時より、ルノアール大久保店マイスペース会議室で行ないます。ご案内はこちら
プロフィール

yorozugoya

Author:yorozugoya
 読書会よろず小屋のサイトです。都内で月に一回読書会を行っています。オープンな読書会ですので、興味のある方はのぞきにきてみてください。詳しくは下記のエントリをどうぞ。



次回の例会についてはこちら。

・次回例会のご案内

また、Twitterアカウントはこちらになります。

・読書会よろず小屋 yorozu_goya

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