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読書会よろず小屋2019年3月例会のお知らせ(3月30日:大原扁理『なるべく働きたくない人のためのお金の話』百万年書房)

 読書会よろず小屋3月の例会を下記のように行ないます。ぜひご参加ください。

日時:2019年3月30日(土)18時00分から21時
場所:ルノアール大久保店マイスペース会議室
テキスト:大原扁理『なるべく働きたくない人のためのお金の話』百万年書房

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読書会よろず小屋2019年1月例会の報告(1月26日:吉野源三郎『君たちはどう生きるか』岩波文庫)

 読書会よろず小屋1月の例会は、2019年1月26日(土)にルノアール大久保店マイスペース会議室で行なわれました。初参加の方を含め11名の方々が出席され、活発な議論を交わしました。

 今回のテキストは、吉野源三郎『君たちはどう生きるか』(岩波文庫)。



 レポーターから要旨の紹介および論点提起があり、それを受けながら章ごとに議論するという形で会を進めました。以下に論点を抜粋します。

  • 【レポーターより】北見・山口はどちらもスクールカースト上層の生徒ではないか。対してコペルはそこからやや離れた周辺グループに属するように思える。
    →漫画版と原作とでそのへんの描き方が違っている。特に北見は山口のいじめを止めるシーン。
  • 【レポーターより】おじさんがニュートンの話をいったん止めるのは、「自分だけが話したいことは、機会が来るまで、自分自身でも忘れるように努力」していることの現れでは。吉野自身にもそのような経験があったのか。
  • 【レポーターより】身近なところから世界へと関心を広げていくことの大切さ。
    →だがこれをどのように子どもに伝えることができるのか。
    →気づく子供と気づかない子どもとがいる。その分かれ目は何か。
    →持って生まれた資質?
    →幼い頃からのさまざまな経験の蓄積?
    →後者だとすると、家庭の経済状況によって差が出てしまうのでは?
    →地域のつながりや文化によって家庭の経済状況の差を緩和できるのでは。
  • 「かつ子さん」の意味は何か。
    →解説において丸山眞男が彼女をあからさまにきらっているのが興味深い。
    →漫画版では消えている。
    →ナポレオンの解説をおじさんが始めるためには彼女というトリガーが必要なのでは。
    →だとすると後半の彼女の手紙はどう解釈すべきか。
    →恋愛モチーフのささやかな挿入ということか。恋愛もまた知への動機付けであるという。
    →『スター女優の文化社会学』における原節子と今日マチ子との対比を思い出させる。
  • 【レポーターより】「雪の日の出来事」は筋をよくおってみると浦川の積極性にコペルが飲まれたとみることができる。
    →【レポーターより】ここでコペルの周辺性が顕在化。岩波文化の東大との関係(周辺と中心)を示唆している?
  • 【レポーターより】浦川はコペルの見舞いにいくべきではなかったか。あるいは浦川もまた後ろめたさを抱えていたか。
  • 【レポーターより】コペルが許される段では、両者のあいだにすれ違いがある。
    →漫画版ではそのすれ違いがない。
    →かつ子さんの手紙はこのすれ違いをいくぶんか緩和する意味合いがあるのでは。
  • 【レポーターより】最終二章、コペルの成長を描いた美しい章。
    →読むことから書くことへの成長でもある。
  • 【レポーターより】他の論点として、
    →実存主義vs.マルクス主義というモチーフに相似形では
    →本作品は偽装したマルクス主義の一つ
    →鶴見俊輔の「成長的な見方」をとっているのでは
    →本作の提示する答えがそれ自体として正しすぎる正義となることの危うさ

関連
 議論の中で紹介されたのは以下のものです。



 次回例会は、2月16日となります。ご案内はこちら

読書会よろず小屋2019年2月例会のお知らせ(2月16日:半谷輝己『それで寿命は何秒縮む?』すばる舎)

 読書会よろず小屋2月の例会を下記のように行ないます。ぜひご参加ください。

日時:2019年2月16日(土)18時00分から21時
場所:ルノアール大久保店マイスペース会議室
テキスト:半谷輝己『それで寿命は何秒縮む?』すばる舎

読書会よろず小屋2018年12月例会の報告(12月22日:筒井清忠『戦前日本のポピュリズム』中公新書)

 読書会よろず小屋12月の例会は、2018年12月22日(土)にルノアール大久保店マイスペース会議室で行なわれました。12名の方々が出席され、にぎやかに議論をしました。

 今回のテキストは、筒井清忠『戦前日本のポピュリズム』(中公新書)。



 最初にレポーターから詳細なレジュメを用いた要旨の紹介および論点提起があり、切りのよいところで立ち止まりながら議論するという形で会を進めました。以下に論点を抜粋します。

  • ポピュリズムという用語について
    • 学術用語ではない。人によって解釈が違う。
    • 筒井は大衆の意向を中心とした政治とみる。極端で現状打破を標榜。その反対は自由民主主義。
    • アメリカでは左派的なイメージがポピュリズムにはある。
    • 左派と右派と両方を含む。
    • 筒井は先行研究がないと行っているが、佐藤卓己の輿論と世論に関する研究はまさにそれに当たるのではないか。
    • 戦争の犠牲を考えると、焼き討ちしている人にも真剣に向き合うべき理由があった
  • 近衛の人物像。どんな意味で教養?
  • 帯にある「革新」はどこに論じられているのか?
  • 新聞の部数をのばすために民衆に取り入るということがあったのでは?
    →新聞は今は逆にポピュリストの批判対象
    →とはいえ戦前の新聞はいまの新聞がおかれていたのとはまったく違う状況に置かれていた。言論も規制されていたし、結社も自由にはできなかった。
  • 天皇は国民を平等にするものという観念があったのだろう。
  • 世論操作はどの国もやっていた。そのうえで、個別の世論操作をどのように評価するかが問題。
    →そこから距離を取ることはできるのか?
  • 松岡洋右と小村寿太郎の違いはなにか?
    →松岡の米国滞在はこの場合、役に立たなかった。また近衛のことを考えると教養の有無でもない。
    →「覚悟」が違う?→その「覚悟」はどこから?

関連文献
 今回のテキストと重なり合う議論をしており、並べて読むと興味深いと思われる。





 次回例会は、1月26日となります。ご案内はこちら

読書会よろず小屋2018年11月例会(合宿@熱海)の報告(11月24、25日:pha『しないことリスト』だいわ文庫)

 読書会よろず小屋11月の合宿例会は、2018年11月24日(土)〜25日(日)に熱海にて行われました。参加されたWさんに合宿の様子を以下のように報告していただきました。Wさんありがとうございました。

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よろず合宿 2018

 2018年11月24日(土)・25日(日)に、読書会よろず小屋の合宿が行われました。5名の参加がありました。
 3連休の2日目から合宿開始。テキストは『しないことリスト』pha(ファ)著、だいわ文庫です。2018年12月2日現在、googleで「しないことリスト」と検索すると「プーによる本」「著者:プー」と出てきますが、「ファ」が正しい読みです。

 夜の例会に先立ち、MさんとWの2名による初島探索が行われました。
 上野東京ラインで熱海駅に到着。グリーン車の快適さを堪能しました。
 現金のみ利用可のバスで熱海港へ行き、初島連絡船のチケットを購入。フェリーは昨年と同じく「イルドバカンスプレミア」号。真っ白な美しい船です。空を舞うたくさんのカモメを至近距離で鑑賞できました。カモメは純白の身体に赤い脚のコントラストが美しかったです。

 初島に到着し、目指すは「お食事処 大屋(おおや)」。金目鯛の煮つけとイカゲソ煮、イセエビの刺身とお味噌汁、サザエの壺焼きを堪能しました。鮮度が非常に良く、美味でした。たらふく食べた後は民家の猫を訪問。昨年は体調が悪そうでしたが、今年は加齢による衰えを感じさせつつも、穏やかに余生を過ごしているのがわかり、本当にうれしかったです。
 猫をたくさん撫でてから、ぷらぷらと歩いていると「ソフトクリーム」の看板があり、ソフトクリームの製法には一家言あるMさんのおすすめバニラソフトを食しました。ソフトクリームの機械の隣では色鮮やかな手作りアクセサリーが販売されていました。砕いて色をつけた貝を、レジンで固めたものだそうです。

 初島から熱海に戻り、熱海駅前の足湯に浸かりながら2名の到着を待ちました。足湯の脇にはタオルの自動販売機があり、100円で「ATAMI」のロゴ入りタオルを購入することができます。足湯でリフレッシュしていると、Dさんが到着。Dさんもタオルを購入して足湯に浸かりました。おしゃべりを楽しんでいるとKmさんが到着。Ktさんは仕事の都合で熱海に到着するのは夜なので、4名で宿に向かいました。コンビニで買ったご当地ものの丹那牛乳を飲みました。

 「大江戸温泉あたみ」に到着し、夕食→例会→入浴という予定が決まると、4名ともくつろぎモードに入り、部屋でのんびりしながらおしゃべりをしました。夕食のビュッフェは今年もおいしいと好評でした。今回はエレベータの真ん前という非常にアクセスの良い部屋に当たり、便利でした。
 仕事が終わりいくつもの都道府県を越えて熱海合宿に参加してくださったKtさんを迎え、例会が行われました。『しないことリスト』について意見交換をしました。2時間があっという間でした。一人暮らしであれば孤独死はやむを得ない部分があるが、遺体はなるべく速やかに発見し、処理してもらいたいという意見や、老いを知らせる使者として白髪を捉えるという考えを知り染めるのを止めたという意見が出ました。

 お風呂に入れるのは12時まで。11時過ぎに行くともう大浴場はガラガラで、ほぼ貸切でした。露天風呂を堪能しました。風呂上がりは洗濯をしたり、マッサージチェアに揉まれたり、おのおの自分に必要なメンテナンスを行った後、ふかふかのお布団でぐっすり寝ました。

 翌日は、朝風呂を10分ほど楽しみ、その後朝食へ。たくさん食べました。
 部屋でゆっくりしているとあっという間にチェックアウト時間になりました。今年の合宿は無理をせずゆっくりのんびりすることがテーマとなっています。テキストを忠実に実践する5名でした。

 宿を出て向ったのは來宮神社。国指定天然記念物「大楠」が有名なのだそうです。樹齢二千年以上で、本土では最古の木です。木の周りを一周すると一年寿命が延びるというので二回廻ってきました。再来年までの命を確保。來宮神社は大変美しく整備されており、カフェのようなスペースで、麦こがしソフトクリームと落雁、お抹茶をいただきました。徳富蘇峰の碑が境内にあり、Kmさんが写真を撮っていました。神社を出て梅園へと向かう途中、熱海市立図書館の前を通りましたが、システム入れ替えのため休館中だったのは残念でした。地域資料などを閲覧しに行きたいです。

 熱海梅園を目指して黙々と歩いていると、丹那トンネル殉職者慰霊碑がありました。二年前のよろず小屋熱海合宿のテキスト、吉村昭『闇を裂く道』を読んでから、来年こそは行きたいね、と話していた場所についに到達! 丹那神社にお参りし、作中にも登場する救命石を拝みました。
 喫茶店で昼食を取った後、熱海梅園を散策。滝の裏側を通り抜けられたのが印象的でした。庵を設置した韓国庭園や、中山晋平記念館を見学しました。中山晋平は明治から昭和にかけて活躍した作曲家だそうです。移築された木造2階建ての家は、実家を思い出させる日本家屋でした。

 梅園を出た後は坪内逍遙の住居である双柿舎に行こうという話も出たのですが、閉館まであと30分だったため、またの機会に行くことになりました。
 電子マネーが使えるバスで熱海駅に戻り、お土産を選んだり、軽食を楽しみました。はちみつソフトクリームや梅ジュースは今年も美味でした。金目鯛の煮つけをお土産として購入した方もいました。

 帰りはグリーン車の1階に乗りました。目線が低くなり、疾走感が強まります。名残惜しいですが、一人、また一人と電車を降りて、日常生活に戻っていきました。参加者のみなさん、お疲れ様でした。ありがとうございました。(文責:W)
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Author:yorozugoya
 読書会よろず小屋のサイトです。都内で月に一回読書会を行っています。オープンな読書会ですので、興味のある方はのぞきにきてみてください。詳しくは下記のエントリをどうぞ。



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